鶏のひき肉(ミンチ肉)のサルモネラ汚染にご注意ください。

市場に出回る鶏ミンチ肉の60%以上からサルモネラ菌が検出されました。 これは厚生労働省から発表された「食中毒菌汚染実態調査」によるものです。この調査は、毎年、全国の市場、小売店に出回る野菜やお肉を実際に集め、実際の流通物にどれくらいの割合でサルモネラやO157などの食中毒菌がいるか調べるものです。 店頭に並ぶ鶏ミンチ肉の62%以上にサルモネラがいる H27年(2016年時点で最新)は62.9%の割合でサルモネラが検出されましたが、実は毎年高い確率で検出されています(下図)。...

検便検査「陽性者」の対応について(O157、サルモネラ、ノロウイルス)

介護施設、保育所、学校給食などでは食中毒菌を調べる腸内細菌検査(検便)やノロウイルス遺伝子検査を定期的に行いますが、陽性連絡を受けた経験のあるご担当者は少ないのではないでしょうか。 そこで突然陽性連絡を受けたとき戸惑うことなく対処できるように、陽性者の法的な対応、復帰までの流れを説明します。 腸内細菌検査が陽性になった場合 サルモネラは3000人程度に1人、O157は数万人に1人が持っています。赤痢も昔に比べて激減しましたが、それでも毎年感染者は国内で出ています。 サルモネラが陽性になった場合...

床に嘔吐してしまったときの対処法―ノロウイルス対策

ノロウイルス感染者が床などに嘔吐した場合、すぐに嘔吐物を処理できるかが感染拡大を防ぐ鍵となります。 ノロウイルスは他の食中毒菌とは異なり非常に小さな粒子で、「激しい嘔吐・下痢を引き起こすノロウイルスの潜伏期間」でも解説したように空気感染を起こします。実際のケースとして、結婚式場で感染者の嘔吐があった次の日に来場者がたくさん感染したというケースもあるほどです。 そのため、嘔吐したとき迅速かつ適切に処理を行うことが重要になります。そのために必要なことは以下です。 1.処理備品セットが常備されていること...

腸内細菌検査(検便)はなぜ必要か?O157、サルモネラ、赤痢の危険性、陽性者対応

2016年11月、神奈川平塚でO157による集団食中毒が発生しました。 メンチカツを食べて腹痛、下痢などを訴えた数名からO157が検出され、この型がメンチカツから検出された型と一致したため、食中毒事件と断定されました。重症のため入院治療を受けている方もいます。 このO157は、腸管出血性大腸菌(EHEC)と呼ばれる危険なグループの菌です。EHECはしばしば感染者に腎臓障害を残したり死亡者を出す恐ろしい食中毒菌です。 なぜ危険なO157が、一見安全そうにみえるメンチカツから検出されたのでしょうか。 O157とは?...

ノロウイルスの検査はどこでやるの?検査方法による感度の違いや使い分け、費用、検査所要日数について

ご家族、施設の職員、入所者などに嘔吐、下痢などの症状があったとき、ノロなのかどうかはっきり知りたいケースも多いと思います。 ノロウイルス検査にはいくつかありますが、ここではその違いと検査方法の使い分けを説明します。 ノロウイルス感染がはっきり確定されると、その後の現場の対応(介助方法、消毒、施設対応など)が適切に行われるようになるため感染拡大防止に大いに役立ちます。 ここでは一般家庭や介護施設、保育所、食品会社のご担当がノロウイルスの遺伝子検査を行う際の手順、検査方法の感度について解説します。...